2019年12月31日火曜日

令和のCS

もし、「未来」という街角で、私が君たちを呼び止めることができたら、どんなにいいだろう。 
「田中くん、ちょっとうかがいますが、あなたが今歩いている、二十一世紀とは、どんな世の中でしょう。」 
そのように質問して、君たちに教えてもらいたいのだが、ただ残念にも、その「未来」という街角には、私はもういない。
-司馬遼太郎『二十一世紀に生きる君たちへ』より-


平成は過ぎ、令和になって初めての正月を迎えようとしています。

まだ日本が戦争をしていたときの元号に生まれた僕としては、21世紀なんてのはドラえもんに近い世界であって(ドラえもんは22世紀ですが)、空飛ぶ車、動く歩道、ドーム型都市、恒星間航行、ファースト・コンタクトでイメージされる、輝かしい未来につながる世紀として捉えていました。

その近未来とでも言うべき世紀の、約5分の1を生きてなお、僕は21世紀を実感できずにいます。

僕が生まれた時代や、それ以前の時代から考えると、たしかに今の社会は大きく変わりました。子どもだった時分にはWWⅡの帰還兵が教師をやっていて、体罰やセルフ黒塗り教科書(=教師の思想都合で授業内容が変わる。社会系の教師に多かった。)は当然のこと、給食を残そうものなら放課後掃除の塵埃の中、居残りで無理やり食べさせられ、部活中の水は甘え、駅では皆がタバコぷかぷか(そして例外なくポイ捨てしていく)、飲酒運転は黙認(現行犯じゃないと捕まらないからパトカーに追いかけられても逃げれば勝ちだった)、ここでは書けない各種ハラスメントも多くありました。街も川も工場等からの排煙排水で汚く、そこかしこで立ちションするので小便臭が漂い、全体的に法律を守る意識が薄いからか都市の治安も悪かったと聞きます(僕は田舎暮らしでしたが)。何よりインターネットが無いため初期環境への依存度が大きく、spawn位置が悪いとその人の可能性が潰されていくことが当然の様になっていましたし、真実なんてものは現代の方がまだ重要視されてると思うぐらい権力者・年長者側の都合でどうにでもなるものでした。
更に過去を遡ると以前twitterでリツイートしたこの記事にあるように蛮族日本の姿を垣間見ることができるわけですが、これらを令和日本の社会と比較すると、偉大な先人達そして極々微少ながら自分の努力が社会を変えていけたことを嬉しく思います(個人的には蛮族時代に戻す方向のムーブも多く、プラマイするとマイナスではないかとも思われ大変反省しています)

しかし、これだけの目覚ましい改革があってもなお、僕は21世紀を感じることができません。
おそらくそう感じるのは、これら改革の光が、今なお社会の奥深い病巣には届いていないことを、政治全般・会社・各産業界・日本郵政・水産庁・角界・官憲・入管・宗教・右翼・左翼辺りのやんごとない御身分の方々が頻繁に御開帳なさるからではないかと考えています。

前置きが長くなりましたが、同様の前世紀感、昭和感は、CSGOなどのゲーム界隈にも感じています。そもそもの話としてValveのガチャガチャシステム・ギャンブルサイトと結びつき作り上げられた上納システムが、分別のつかない子どもから小金を巻き上げ、彼らをギャンブル中毒に陥れていることは道徳なき商売の見本であり、この親分に習って三下すらチートを販売し、外国人選手から在留カードを取り上げ、給料は未払いし、何ならレンタルPCを契約させてお金を取る。末端の選手側もチート疑惑でライバルを潰し、まるで社会常識を疑う発言を繰り返し、チートを使っても認めず転生し、そしてそれらを非難する側にすら良心は少なくほとんど快楽のみがある。

CSが生まれて約20年。人口は増えシーンも拡大し、動く金と人の量は、いつのまにかコミュニティというレベルを遥かに超えてしまっています。その中で上に挙げたような悪行を繰り返す人間も出てきますが、どの人間も本来100%悪であることはないし、100%善であることも無いはずです。ときに承認欲求に負け、ときに嘘を付いてまで自らの名声を守ることを優先し、ときにキャピタリズムの操り人形となりますが、ときに真実に生きることができ、ときに自分に正しくあることができます。
黒っぽさと白っぽさの混合物で灰色になったドロドロの、理不尽なまでに複雑で矛盾しているのが、人間だと思います。

最初に引用した文章には、次のような言葉が出てきます。

『人間は、社会をつくって生きている。社会とは、支え合う仕組みということである。原始時代の社会は小さかった。家族を中心とした社会だった。それがしだいに大きな社会になり、今は、国家と世界という社会をつくり、たがいに助け合いながら生きているのである。自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。 助け合うという気持ちや行動のもとは、いたわりという感情である。他人の痛みを感じることと言ってもいい。やさしさと言いかえてもいい。「やさしさ」 「おもいやり」 「いたわり」 「他人の痛みを感じること」 みな似たような言葉である。これらの言葉は、もともと一つの根から出ている。根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならない。その訓練とは、簡単なことだ。例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、そのつど自分でつくりあげていきさえすればよい。この根っこの感情が、自己の中でしっかり根づいていけば、他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。君たちさえ、そういう自己をつくっていけば、二十一世紀は人類が仲良しで暮らせる時代になるにちがいない』

上の文章は、世が昭和から平成になったとき、戦争を知らない当時の小学生に向けて書かれたもので、ぜひ全文を読んでいただきたいのですが、作者が書く「たのもしさ」と「やさしさ」の調和は、今の元号にふさわしい、今の世に最も必要とされているものとすら感じます。

『令和の時代とは、どんな世の中でしょう』

この問いを持ち続けながら、僕は令和を生きたいと思います。gl 2020

2019年11月24日日曜日

NINJA RATMAT(メタルマウスパッド) 試遊レポート

-多くのプレイヤーに触れてほしい力作-


11月23日(土)に開催されたNINJA RATMAT(メタルマウスパッド)様の試遊会に参加できたのでレポートを投下します。

※レビュー経験が少ないので様式等はdyson(@srwflol)様の書き方を参考にさせていただいております。
※レビューを最初、その他情報をその下に記載してます。


1.レビュー

①4枚共通の情報 
  • これまで自分が使った中でも一番滑るマウスパッドは紫電改ですが、それが数年使ったGSR-SEかな?と思えるぐらい滑ります。一番滑らない闘ですら一度滑り始めるとそんな感じです。
  • 初動の軽さはそこまででもない様に感じました。あまりに軽すぎると微妙にAimがズレるので良いかと思います。
  • 滑り止めを下敷きにするのでマウスパッド自身が滑ることはありません。
  • 表面はやはり使っていく内に少しは劣化する様です。ただ再研磨のサービスがあるらしいので削れに削れて厚さがなくなるまでは繰り返しほぼ同じ精度で使えると思います。砥ぎに出している時もメタルマウスパッドを使うため2個目を買って予備としたい(?)。
  • 金属は冷えます。肌で滑りを阻害しない意味も込めてアームカバーを推奨します。
  • 大事なことは現在サイズ展開が横400mm一択であり、これは実際振り向き20cm(200mm)以上のプレイヤーが使用する場合に振り向けない問題が発生する可能性が高いです。(マウスをパッド中心に置いたとき左右移動可能距離が200mmのため。)後述する通り筆者の振り向きは30cm(300mm)程度ですので、単純計算で600mmの横展開が必要になってきます。実際はマウスが中心にいることは少なくまたマウスセンサーまではマウスパッドはみ出しは許されるので、筆者現行使用のG640rが460mmで不足気味なことを考えると少なくても500mm、できれば550mm程度のサイズ展開は欲しいのかなと思います。海外プロプレイヤーにはedpiが450程度、おそらく振り向き50cm程度のプレイヤーも存在しますので、横サイズ800mm程度の需要も存在しているのかもしれません(ここまでのlow sensitivityの世界はよくわかりません)。
  • サイズ展開については何かしらの対応ができるかもしれないということなので、続報に超期待したいです。
  • 縦移動についてはCS:GOで語れる部分は少ないので、QuakeやNS2、あるいは競技Aiming界からの評価を待ちたいと思います。
②者 
  • これが一番滑ります。実際に摩擦係数が最小ということなので上述の通り初動の力は最小限必要ながら一度スイッチが入るとマウスパッドの端まで滑っていきます。
  • 時代先取りし過ぎてるデバイスプロ勢や滑りを求めるハイセンシどんとこい勢などALL SPEEDで止まることを知らない方々が好むのも頷ける。
  • 摩擦が少ないので接点であるマウスソールが削れにくいのも◎。
  • デリケートということなので不注意による破損に注意。磁石付きマウス使えます。
  • CS:GOで止めるのは工夫が必要かもしれません。
③闘
  • 一番滑らない(それでも紫電改を凌駕する滑り)。その分摩擦が発生するのかソールが削れやすい。ゴシゴシやるとソールの切り屑が出てくるレベルらしいです。
  • アルミなので表面の触りが他とは異なる印象。臨や兵で感じたようなサラサラ感は薄くなる感じがしました。アルミなので軽く、オフラインでも持っていけます(持って帰られるので盗難注意)。磁石付きマウスも使えます。
  • 他のレビューでも一番実用的なのではないかとの意見が多く見られました。たしかに滑り始めてからのスピードは他の3種と比較して抑えられている感がありそれ故止めやすいのは確かかと思います。ただCS:GO民なら闘一択かと言われると決してそんなことはなく、結局のところ止める方法はソールで止めたりマウスの持ち方、力の加え方だったり、最悪指で止め力を与えればよいだけであって、マウスパッドにはマウスパッドにしかできない純粋な触り心地良さと滑りを追究するのが真のあるべき姿だと思っているので、この辺りは価格の高さの意味でもまずは闘を購入して落ち着きたい人と、未踏の桃源郷を探す人で意見の分かれるところかと思います。
  • たぶんCS:GOで使えると思います。止め方変える必要が出てくるかもしれません。
④兵 
  • 触りがとても気持ちいい。波状に線が入っているらしく、そこでソールが削れます。布より削れるらしいのでマウスパッド交換頻度はなくなる代わりにソールの交換頻度は増えると思われます。上の闘や者と比較するとスペック上では尖った印象は与えませんが、触った感触と滑り方が気に入っています。
  • 闘のような表面に抵抗されている感覚でもなくまた者の様に無人の野を行く体でもなく、なんか私ここにいますねーってのを知らせながら滑っていく感覚が素晴らしいと思います。書類審査では真の実力は測れなくて面接してみるとあぁ大天使でしたかみたいな聖人が千葉近辺に一人いると思うんですけどそんな感じなのでとにかく百聞は一見に如かずで触ってみてほしい。
  • 磁石付きマウスはお断りされます。
  • CS:GOでも使える人は使えると思います。筆者はマウスソールか力の加え方を変えると使える様に感じました。
⑤臨 
  • 上下に網目の線が入っている様でそこでソールが削れるらしいです。
  • 上のdyson様のブログで上下のAimのしやすさは一番と書かれていましたが上述の通りCS:GOでは上下方向のAimが少ないため筆者には判定できませんでした。逆に言えばCS:GOをプレイする上では気にする問題ではないのかなと思います。
  • こちらも兵と同様に触り心地や滑り方が気に入っています。
  • 者と闘は性能的に両極端なので、平均的な値を取りつつ気持ちの部分も重視するバランス型のCS:GOプレイヤーは兵・臨の内気に入った方を選択すると良いのかもしれません。
  • 磁石付きマウスは使えません。
  • 兵と同じでCS:GOでも使える人は使えると思います。



2.筆者スペック

  • プレイヤー名:tofu(@tofu_AKs)
  • プレイ中のゲーム:Counter-Strike: Global Offensive
  • ゲーム歴:約12年/13,500時間(WarRock 1,000時間、Counter-Strike: Source 500時間、Left 4 Dead2 4,000時間、R.U.S.E 1,500時間、Natural Selection2 500時間、Company of Heroes2 3,000時間、Counter-Strike: Global Offensive 3,000時間) 国内外大会出場多数。CS:GOはutage S1 幕下 S2 小結 S3 小結で出場しています。一番得意だったゲームジャンルはRTSで、CoH2の北米ESL大会で優勝経験あり。
  • 主なデバイス歴(マウスパッド)QcK+、QcK heavy、GTF-X、GS-R、GS-R SE、G440、G640、Gigantus、FuryS Speed、疾風乙、飛燕、雷電、零、紫電改等(順不同)。大体長めに使ったのはこんな感じです。プラ・ガラス系は肌触りが気に入らないのでほぼ布系しか使ったことないです。個人的な思想として、まずマウスパッドを決め、それからそれに適したマウスを選ぶようにしています(雷電のせいです)。また、パッドとマウスでメーカーを合わせる傾向が強いです。
  • 現在のマウスセンシ edpi 788 振り向き実測30cm程度 rawinput→on
  • マウスパッド上の課題 初速の遅さ、滑りの悪さ、劣化による消耗を解決したい

3.テスト環境
  1. 日時 2019年11月23日(土)
  2. 場所 GALLERIA esports Lounge様(秋葉原)
  3. 天気 雨 室外約12℃ 室内23℃ 湿度不明
  4. 同行 onichin氏(@JOjojune2748) ←CSGOのチームメンバーです。
  5. 使用マウス 基本的に試遊時に置かれていたマウスを使っています(たしかmodel-O/M4/UL2だった?)後述するCSGO上での試遊時は私物のGPROWL/AS46・Xtrify M4/デフォルトソールを使用しました。M4はマウスバンジーなし、ケーブルもデフォルトです。アームカバーはEadaliを使用。

4.当日の振り返り
  • 以前からNINJA RATMAT様のtwitterをフォローさせていただいており、また先日上述のdyson様のレビューも拝見して価格に震えつつも上述の課題を解決できる可能性を感じておりましたが、遂にトライの機会が訪れたということで(土日仕事入ること多くてTGSは参加できず)、2週間ほど前から仕事入らないようにお祈りを欠かしませんでした。無事逃げ切れたので11:00に秋葉原駅でonichin氏と合流してお昼食べつつ開店(11:30)数分前に到着。
  • 勝手な想像ではガレリア様地下のレンタルPCの前に4枚のマウスパッドが並べられ、それ目当てに5キロくらい列ができている予想だったのが天候やお昼前ということもあってか待機列はなく、試遊も1階のPC売り場で行われており椅子、ゲームなどは用意されていませんでした。(ブラウザは開けますのでブラウザで動くAim練習サイトは起動できます。)
  • 仕方がありませんのでゲームしている自分の姿を想像して現実の手の感覚と合成しようとしましたが1時間トライしてゲシュタルト崩壊を起こしたので一度ark様に避難してM4を買い心を落ち着かせました。
  • お店に戻るとその間にある程度捌けたのか人もまばらで、再びマウスパッドと向き合う作業に戻ろうとするとなんとNINJA RATMAT様、ガレリア様のご厚意で暫くの間地下のレンタルPCコーナーで試遊できるとのこと。
※あくまでスペース、時間に余裕のある場合のみの、限られたご対応だと思いますので、全員が必ず試せるわけではありませんよ!

  • 兵と闘の2つをそれぞれ5分ほどトライさせていただいて、理解を更に深めることができました。特に上述の初動・滑りの課題が解決できるかを確認するためにはゲーム内で敵の動きと合わせる必要がありましたので、今日確認できなければ本社にお伺いして確認しようと思っていました。大変助かりました。
  • 合間合間にNINJA RATMAT様のお話を拝聴する中で日本のコミュニティ・ユーザーに対するお気持ちやニーズに寄り添う姿勢には心打たれるものがあり、心・技ともに充溢した心強い企業様が出てきたなという印象を受けました。
5.最後に
  • メタルマウスパッド試遊会は本日(11月24日)も開催されますので多くの方に実際に触っていただければと思います。
  • また神奈川県内の方は本社様に現物があり試遊可能ということでしたので、直接ご連絡を取ってアポイントの上でご訪問されると良いかと思います。
  • 遠方の方もこれから全国各地で試遊会等企画されるかと思いますので、NINJA_RATMAT様をフォローまたはprofile内のdiscordにjoinしておきましょう。

2019年10月17日木曜日

SteamID64の入手方法

掲題の件、久しぶりの投稿がこんな記事になって遺憾ですが、
utageで毎回毎回steamIDの登録ミスが起きているので、
理由はわかりませんが仕様を知らない人が大半なのではないかと思い投稿します。

1.URLを表示させる。

まず自分のsteamのURLを入手します。

①タスクバーからsteamを右クリック
②設定→インターフェイスに進む
③Steam上にURLアドレスバーを表示する にチェックを入れます。
※既にチェックが入っている場合はそのままでOKです。


2.SteamURLを入手する。

自分のSteamプロフィールにアクセスするとURLが表示されていますので、
これをコピーします。

3.Steamidfinderに行きURLを入力する。

steamidfinder

URLからIDを入手してくれるサイトです。
自分のURLだけでなくフレンドや知らない人でも
URLさえあればIDが入手できます
(IDを知られてもアカウントは乗っ取られません)


URLを入力してGet Steamidをクリック

4.steamID64を入手します。

いろいろ表示されますがUtageArenaの登録に必要なのはsteamID64です。


以上です。めちゃ簡単。


===以下、え?そんなことしなくてもよくね?って思った方===

そもそもsteamプロフィールURLに64IDが表示されてますけど
そーゆーのはカスタムURLが数字の罠にハマりますので慣れてからにしましょう。

2019年6月16日日曜日

情報を公開することの弱さと、強さについて

本題に入る前に早口で
utageの第二回大会半月経過時点で全体の10%が棄権してたりdiscrodのsupportにルールを読んでいないであろう助けてメッセージがたくさん流れたりで管理側もモチベ維持できんのかなーと思います経験上海外のコミュニティの大会なんて開幕から半数がいなくなるし時間調整なんて至難of至難だしなんなら調整した時間すら日付単位で破ってくる宮本武蔵作戦がスタンダードだしルールなんて読む人どころか書く人すらおらず俺がルールだが跋扈していることを考えるとまだこのレベルで収まっているのはある意味日本の凄さなんですけどね。(経験談読みたい人はこれとか こんなのとか)

さて本題

scrimの際にGOTVを切る、切らないという話がtwitterでちらっと上がっていて、昔実体験として経験したことと重なる部分があるので、考えを残しておこうと思います。

GOTVを切るという行為がプロチームで一般的に行われているかは不明ですが、その意図は情報を隠すことにあると思われます。ピストルラウンドの戦術とか攻めるタイミングや配置等、すべての情報がdemoには詰まっています。現在HLTV ranking上位のAstralisやLiquidが練習しているdemoがゴロゴロ転がっていたら多くの人が解析を始め、すぐに彼らがどのように練習しているのか、CSをどのように理解しているのかが明らかになってしまいます。

FPSやRTSに限った話ではないですが模倣や守破離といった考え方は上達の基本ですから、練習風景の公開は彼ら上位層にとってはかなりデメリットとなります。そのためtopチームはscrim時にGOTVをkickし、POVのrecordも紳士協定で禁止しているのではないかなと推察します。最近EliGEがtiwtterで文句言ってましたしね。たぶん大会でも勝てる試合やあまり重要でない試合の場合は動きもそれなりに抑えているのではないかなとすら思います。

GOTVやPOVについての真偽はわかりませんが、もし上位層の試合が大会含めて現地観戦でしか見ることができず、結果世界の殆どのプレイヤーがプロチームのdemoを見ることができない世界線があったとしたら、その世界のCSGOの進歩は著しく遅いと断言できます(人気もなくなる)。ゲーム性を理解している集団による知恵と知識の共有こそがそのゲームを次のレベルへと進ませる原動力になります。ガリレオ・ガリレイも、ニュートンも、先人の実績の上に次の実績を積んだ訳であり、その辺の大学生が相対性理論を理解できているのも、決して彼ら全員がアインシュタイン時代の一流科学者より優秀であるからではありません。

このことは、当代でAstralisレベルにまで到達したチームにとっては、情報を公開することはそれだけ彼我の差が縮まり、彼ら自身の立場を危うくさせることを意味します。皇帝から見れば、反逆者は少なければ少ないほど安泰なのです。
ではCSGO版焚書坑儒は常に合理的な行動なのでしょうか?

上のことは、日本という島国の王となり続けたいものにとっても同様です。徳川幕府が外部上位層との交流を禁ずることで200年の安寧を手に入れた様に、蒸気船と施条銃の世にさぁいよいよ時代は切腹だ、いややはり刀は武士の心などと信じている人が多いほうが、ときどき起きる叛乱は弱く小さく、幕閣にとってぷちぷちと潰すのが簡単になります。

では、これから世界に追いつこうとしているチームにとってはどうでしょうか。彼らは積極的に自らの情報を公開し、情報のハブとなることで、自らが中心となる新規の上位層を形成し、そのコミュニティの中で盗み盗まれを繰り返すことで、コミュニティごと自らのレベルを次の段階へと進ませていく作業が必要です。
JPCS界にはそのためのツールも場も人数も揃っていると考えているので、あとは実行するだけの状況、あるいは僕の知らないところでもう始まっているのかもしれません。

RTSのh2hで世界上位層にたどり着いた身として、僕は1人では越えることのできなかった壁をたくさん知っています。
nyankoさんがいたからCoH2やれたし、kawagisiさんやブリクマさんがいたからtop50になれたし、配信してたからtop10になれたしESLでも優勝できました。
若いときは野球のヒーローインタビューとかでファンの声援があって打てたとか言うのを聞いても何いってんだこいつ打ったのは自分の実力だろなどと思っていましたが、年を取って自分がだんだん弱くなっていくにつれて、たかが応援一つでも、一緒に同じベクトルで進む仲間がいる時の心強さが、自分の実力を1段も2段も上げてくれることを理解できてきたと思います。

日本のトップは他の日本のチームより多くのものを持っていますが、すべてを持っているわけではありません。今仮に強さがレベルで測定できる世界線において日本topチームのレベルが8で、次tierのレベルが2であるとします。レベル8がレベル2に8の情報を渡し、レベル2がレベル8に2の情報を渡せば、お互いのレベルは10になります。ホントいえばそんな簡単じゃなくてレベル8の人はせいぜい8.01にしかならずレベル2の人はいいとこレベル3止まりなわけですがこの作業を繰り返すことでいつかはレベル10ぐらいにはなれます。
その後で2つのレベル10グループが5ずつ出し合えば両者15になります。これも知恵と知識の共有を何回も繰り返すことで15になります。同じ時間をそれぞれがgive&takeなしに過ごしても、レベル8は8.1ぐらいにしかなれないし、レベル2のチームは解散しています。そしてその間に、世界のレベルは100から110になっているでしょう。

8であり続けることは、10になることよりも簡単で、更に相手を2であり続けさせることは、15の世界で戦うことよりも簡単ですが、世界のトップが100であれば、取るべき合理的な道は一つしかないように思います。あくまで世界を目指したいならば、ですが。

2019年5月15日水曜日

steamサポートからの返信文翻訳

PNG esportsという名前の組織に過去所属していたHowzer氏が、所属する以前にチートを使用していたという件について、当人twitterよりsteamサポートからの返信と思われる画像が貼り付けられていたので原文と並べて翻訳してみます。

なお本記事は英語が苦手かもしれないJPCSプレイヤー諸氏の理解を手助けするために記述するものであり、筆者はHowzer氏や元所属組織と利害関係を有しておりません。

原文
「I'm very sorry to hear that after playing on a used gaming PC your account was found to be VAC banned - I can imagine this is pretty frustrating.

Unfortunately, this doesn't change the situation.Your account connected to a Valve Anti-Cheat(VAC) protected server while running cheat software,resulting in a VAC ban.

VAC is designed to prevent players from using external applications to play games with an unfair advantage, and we maintain a zero tolerance policy towards cheating to establish a fair game for all players to enjoy. Even if you were unaware of cheats being used or weren't using the account at the time, the VAC ban will remain on the account.We have no way of modifying or removing VAC bans that have been placed on accounts.

Information on how VAC bans affect your account can be found in our I've been VAC banned article, and general information about Valve Anti-Cheat can be found here.

In the future, when purchasing a used PC, I would recommend performing a complete reformat of Windows.This will ensure there is nothing malicious on the PC.」

和文(筆者による翻訳文)
「中古のゲーミングPCでプレイした後、貴方のアカウントがVAC banされたことに気づいたとお聞きし、私は大変残念に思います。これは大変フラストレーションのたまることであったでしょう。

残念ながら、このことは状況を変えません。貴方のアカウントはチートソフトウェアを走らせている間にVACで保護されたサーバーに接続し、その結果としてVAC banされました。

VACはプレイヤーが外部のアプリケーションを使うことで、不公正なアドバンテージの下でゲームをプレイすることを防ぐためにデザインされています。そして私達はすべてのプレイヤーが楽しめる公正なゲームを確立するために、cheatingに対してゼロ・トレランス方式を維持します。たとえ貴方がチートが使われていたことに無自覚であったとしても、またたとえその時点でそのアカウントを使っていなかったとしても、VAC banはそのアカウントには残ります。私達はアカウントに付与されたVAC banを改変したり除去する方法を持っていません。

VAC banが貴方のアカウントにどのような影響を与えるかについての情報は"I've been VAC baned"の記事から確認することができます。また、Valve Anti-Cheatに関する一般的な情報については"ここ"から確認することができます。(訳注 " "内にはリンクが付与されている模様ですがリンク先は不明です。)

将来的には、中古のPCを購入したときには、Windowsの完全なフォーマットを推奨することになるでしょう。これは悪意のないPCを保証します。」

解説
Howzer氏がtwitterで主張する以下の2点については、この文章からはまったく読み取れませんでした。

Howzer氏の主張①「VACは乗っ取りによるものではなく中古で購入したPCのデータに不正ツールが検出されたことが判明しました。」
⇒これ自体正しい文章にはなってはいませんが、何かが判明したという記述は本文中には見られないため、内容についても間違っています。
既に@SeekerBlyat氏が指摘の通り、I'm very sorry to hearということで、この文章を送ったsteam supportの人間は、中古のPCでプレイした後にVAC banされたということを聞いただけであり、それを証明したわけではありません。このメールを書いた人間が誰から聞いたのかはわかりませんが、steam support側の人間は、あるアカウントがVAC banされた時間を調べることはできても、その時点でそのPCの使用者が誰であったかを調べることはできないと思いますので、おそらく送ったメールにそのような主張が書かれていたのではないかと思います。steam supportに送ったメールと帰ってきた返事のメール全文を、送受信日時とともに公開することをオススメしたいです。

Howzer氏の主張②「この件に対応してくれるVACチームが立ち上がってくれた」
⇒本文中に一切記述がありません。

本人もあまり詳しくは分かっていない、情報が曖昧と書いていることから追加の情報を望みます。特に他にもメールが来ていると受け取られる書き込みもありますが、twitterに張られたメール画像の一番下は(切り取られていますが)一見Thank you for~のサヨナラ定型文にも思えますので、続きがあれば白黒はっきりさせたいコミュニティのためにお早めに提出をお願いしたいです。

ただこれは当人のためですがVACされた人や無実の人をチートに仕立て上げる極悪人間でものーのーと生きていけるJP FPS界を見ると、もし黒だとしても特に白だと言い張らなくてもいい気もします。例えば完全黒側人間として生きる手だったりグレーなのを利用して注目集めたりetc...

2019年3月25日月曜日

BenQ XL2546設定について

掲題の件、もう少し輝度とコンストラストを上げたい気持ちもありますが、NVIDIAのデスクトップカラーを調整しなくても十分戦えるようになったので設定を公開します。
それぞれの設定項目については説明できるほど詳しくないので省略します。

●モニタ名 BenQ XL2546
●解像度 1920×1080(240hz)
●DyAc プレミアム
●Black eQualizer 0
●色の鮮明さ 10
●ブルーライト軽減 0
●インスタントモード オン
●輝度 100
●コントラスト 50
●シャープネス 10
●ガンマ 1
●色温度 100 100 100
●AMA 高

Black eQualizerは当初MAX近くまで上げていたのですが目が辛すぎたため0にして、輝度とコントラストで長く戦えるマイルド設定にしました。
瞬間火力では上の設定はあるとは思いますが、アベレージ上げるならこの設定がベターだと思います。
色温度は調整代で、MAP毎に変えると強いかなと思います。
あとAMAはプレミアムにすると残像感が出てしまうので僕は高にしました。

2019年2月17日日曜日

課題整理(整理できてない)

復帰して約4ヶ月、漸く元の階級であるLEMで安定してきてUtageの大会も終わったのでこれまでやってきた課題潰しとか今後の予定記載。

まずこの4ヶ月は古くなったPC、デバイス類の一新から始めました。

12月に240Hzを出せるようにPCを自作、前回記事の通り地獄でしたがそれ以上の不具合は出ておらず現状安定。ただ頻繁にヘッドセットからノイズが流れるので何かが悪い。特定したい。

デバイス周りはまだまだ調整の余地があって、マウスについては最初は昔のG403でなんとかしようと思っていましたが、マウスパッドが劣化しており交換が必要でZowieやArtisan、はてはLogiのプラパッドなんかにも挑戦しました。
結局腕Aimでマウスパッドを擦る機会が多いのでシルキーな雷電xsoftに落ち着き、そして雷電にはポインター飛ぶ問題があるのでマウス交換となり、昔使っていたZA13やSensei等取り出してきましたが全てイマイチだったのでHeroセンサー搭載のGPRO(wired)を購入。小ささ+軽さ故の戸惑い特にリコイルが難しく感じましたが使っていると手が慣れてきて、小さくて軽い分センシも下げることができ、とてもよいマウスに巡り会えたと感じるようになりました。
しかし突き詰めていくとそもそも有線である以上ケーブルの重さという問題は残っており(バンジー使ってても多少感じる)、wirelessのGPROを購入(すっかりロジ信者)。これまでwirelessでFPSは敬遠してましたけど一切遅延感じません。G403レベルの大きさと重さなのが残念な点で、暫く継続してトライしてからwiredかwirelessどちらを使うか判断したいと思います。あとマウスパッド劣化対策でちょくちょく雷電買い換えるのでお金かかります。

モニター設定はkumakumaサンタに手伝ってもらって最適設定にしました。遠くの敵も見えるようになった反面テカテカで目が痛いという欠点があり、再調整トライ中。トライ上手く行ったら設定公開します。

ヘッドセットについていえば、個人の能力的に複数の音を処理できないという欠陥があって、更に音の定位についてもほとんど捉えられないので補完できるデバイスを探しておりましたがあまりお金もなく十分に探せていない状況です。
めちゃくちゃ音聞こえるNaKoooooさんが使っているということで、PC360⇒HyperX CloudⅡへ乗り換えたのですがほとんど改善しませんでした(かなC)。

こうした改善活動や毎日1,000体のBot撃ち、Mapへの理解がすすんだことで撃ち合いに勝てる機会が増え、以前プレイしていたときと比較してK/Dが改善しました。もちろんまだまだ不十分なので、次回大会までにはSMFCレベルの相手にも撃ち勝つべく練習していきたいと思います。
特に伸びしろがあると思っているのが意識の分野で、性格もあって常に同時に複数のことを考えてしまっていて眼の前の画面に集中できていなかったので、禅を極めて無心にプレイできるようトレーニングしたいと思います。これができればGEあるで(無理)。
音の改善、腹案はありますがお金かかるのですぐには厳しいかもしれない。

全然改善できていないところとしては立ち回りで、相変わらずチームを敗北方向に導くムーブが多すぎるので、自分の中で汎用的なルールを作ることと試合中の状況把握力向上を目指したい。この辺は投げ物と一緒でdemo見ながらチームの性向と連動させて考えていきたい部分なので、固定でできるメンバー見つけてから考えます。

Utageは小結で申請したはずが2段階下の幕下に配置されてしまいました。たしかに申請時はmm階級的に小結ではなかったかもしれませんがその後の成長をけーさんしての小結申請だったので、幕下配置となってしまい残念です。
途中Boxiさんが消えてしまったりkumakumaさんがオメデタ離脱してしまったりkryさんが900pingで戦っていたりminaoさんがいつもマイクミュートになってたり空犬さんが皆と仲悪かったり某氏のモノマネを聞かされたりそもそも5人揃うのが週一回あるかないかという状況だったので僕もIGL廃業して完全CT gaming feat.個人技になっておりましたがプレイ時間200時間未満のtombowさんがありえない成長曲線描いたのとGEを約束された男GAS10さん(SEM now)の2名を双璧としてセンターにそびえ立つチームリーダーNaKoooooさんが大会6試合合計KD差+91の規格外のおかしさを見せ付けて6勝1分(内1勝は不戦勝)で1位抜けできました。

なにこれー。